「大晦日」について

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●大晦日とは?

→大晦日とは、一年の最後の日のことを言います。

 現在の新暦では12月31日がその日ですが、旧暦では12月は必ずしも31日まであるわけではなかったので、大晦日が12月30日もしくは12月29日だったこともあります。

 また、昔は1日の始まりが今のように深夜0時ではなく、日没が一日の境となっていました。

 そのため、大晦日の日暮れと共に新年が始まっていたのです。

 なお、北海道や東北の一部では、おせち料理を大晦日に食べる風習が残っている地域もあるのですが、これは旧暦の名残と言われています。

●大晦日の由来

→大晦日は、旧暦の晦日(みそか)が由来しています。

 旧暦では、月の最後の日を晦日と呼んでいたのですが、 この晦日の晦(みそ)は元々、数字の30(三十)からきています。

 年齢が30才になると三十路と言いますが、この三十路の三十と同じ意味となります。

 このため、毎月晦日があるのですが、12月の晦日は一年の終わりという意味で大の字があてられ、「大晦日」と言うようになったのです。

 また、大晦日は別名「おおつごもり」とも言われます。

 つごもりは「月ごもり」が訛ったものだと言われていますが、月の満ち欠けによって暦が決められていた旧暦では、1日は新月、15日は満月の日であり、

 満月を境に月末に向かって月はだんだんと欠けて見えなくなっていきます。

 このことから、月の最後の日は月がこもってしまうことから、月ごもりが晦(つごもり)となり、12月の最終日を大晦(おおつごもり)と呼ぶようになったと言われています。

●大晦日の過ごし方

→12月に入ると師走と言われ、年末年始に向かって大掃除やお正月の準備など、忙しくなりますね。

 そして迎えた大晦日当日。

 「…あれ?意外とすることがないかも」

 そう思ったことがある方もいらっしゃるのではないかと思います。

 もちろん、大晦日当日はゆっくり新年を迎えて良いと思いますが、大晦日には現代の私達は忘れかけている行事や風習がイロイロあります。

 ①家族そろって過ごす

 まずは、家族そろって過ごすこと。

 昔は数え年だったため、新年を迎える(つまりは大晦日の日没後)と1つ年をとっていました。

 家族全員の誕生日と同じ意味だったんですね。

 ですから、家族全員でお祝いするという意味でも、家族で集まることが多かったようです。

 現代では、普段は仕事や学校で家族でもすれ違いが多いですので、大晦日だからこそ家族そろって過ごすことに意味があるかもしれません。

 家族と共に一年の出来事を振り返ったり、来年の楽しい予定の話をしたりするのに適した日ですね。

 ②年の湯に入る

 年の湯とは、大晦日の夜に入るお風呂のことを言います。

 お風呂に浸かりながら、この一年のことを振り返ってみたり、汚れを落として綺麗さっぱりすることで、新年を気持ちよく迎えるという意味もあります。

 普段忙しくてシャワーで終わり、という人でも、大晦日はゆっくり湯船に浸かりながら、リラックスするのもいいですね。

 ③年越しそばを食べる

 大晦日に蕎麦を食べる習慣は、江戸時代頃から始まったと言われています。

 蕎麦は伸ばした生地を細長く切って食べることから、長寿や健康といった縁起を担いだものとされています。

 その一方で、蕎麦は他の麺に比べて切れやすいことから「悪縁や災いを断ち切る」という意味もあります。

 年越しそばを食べるタイミングでもっとも多いのは、やはり大晦日の夜に除夜の鐘を聞きながら、というのが多いようです。

 もしくは夕食時に食べられる方もいらっしゃるようですね。

 ちなみに、年越しそばは温かくても冷たくてもどちらでもよいそうです。

 ④掃き収めをする

 大晦日には、掃き納めといってその年最後の掃き掃除を行います。

 最近では、なかなかホウキを使って掃き掃除はしないかもしれませんが、こういう風習もあったんですね。

 ちなみに元日に掃除を行うと、年神様を掃き出してしまうことになるため行わないのが習わしです。

 ⑤除夜の鐘を突くor聴く

 除夜の鐘は、大晦日から新年に変わる深夜を挟んで突かれる鐘のことを言います。

 仏教の儀式であることから、日本全国のお寺で行われるのですが、突く鐘の数は108となっています。

 この108には人の煩悩の数という意味があり、煩悩とは「人の心を惑わし、悩ませるもの」とされています。

 つまり除夜の鐘とは、鐘を突くたびに煩悩を取り去ることができるということで、正しい心で新年を過ごすためのお浄めの儀式なのです。

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