「敬老の日」について

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≪放送内容概要≫

●「敬老の日」の由来

→現在の「敬老の日」は、昭和41年に国民の祝日として制定されました。

 この「敬老の日」のはじまりは、兵庫県の野間谷村(現在は合併して多可町になっています)発祥の「としよりの日」というものです。

 昭和22年、当時の野間谷村の村長が、「老人を大切にし、年寄りの知恵を借りて村づくりをしよう」

 と村のお年寄りを集めて敬老会を行い、その敬老会が開かれた9月15日を「としよりの日」としました。

 その後、兵庫県全体で「9月15日をとしよりの日にしよう!」という県民運動に繋がり、更に全国へ広がっていったようです。

 全国に広がったこの「としよりの日」は、「名前やイメージがあんまりよろしくない」という事で、昭和39年に「老人の日」として改称、

 更に、昭和41年、やっと国民の祝日として「敬老の日」が制定されました。

 その後、9月15日が敬老の日として定着してきたころ、ハッピーマンデー制度という法改正が行われました。

 この制度は、国民の祝日を特定の月曜日に移動させるもので、敬老の日が9月の第3月曜日に移動することになり、現在に至っています。

●9月15日という日付について

→ハッピーマンデー制度で今では9月15日ではありませんが、この日付が選ばれたのには諸説あるようです。

 「敬老の日」のはじまりの「としよりの日」が9月15日だったのは、特に深い意味はなく、当時の野間谷村では、9月の中ごろは「農作業も暇な時期で気候も良い」という事で、選んだのだそうです。

 それ以外にも「聖徳太子が大阪の四天王寺に悲田院 (今でいう老人ホームみたいなもの)を建立した日」とか、「昔話などでも有名な養老の滝に、当時の天皇が赴いた日」などという俗説もあります。

●敬老の日は何歳から?

→「敬老の日」では「多年にわたり社会につくしてきた老人を敬愛し、長寿を祝う」とされていますが、この「老人」は何歳以降のことなのかと疑問もありますね。

 老人の福祉や健康、生活の安定などを目的として制定されている「老人福祉法」という法律では、老人は「65歳以上」と定められています。

 また、国連の世界保健機関(WHO)の定義でも、65歳以上の人のことを高齢者としているので、どちらも一般的には65歳以上の人が該当するようです。

 ですが、年齢の線引きは人それぞれの価値観ですし、当の本人の気持ち的な部分もありますね。

 また「老人」と括られてしまうことに抵抗がある人も多いと思います。

 そこで参考にしたいのが、海外の敬老の日に近い祝日「祖父母の日」です。

 これは、その名の通り、孫たちが自分の祖父母に対してお祝いをするものです。

 孫から祖父母へ、世代を超えて「おめでとう」と「ありがとう」を伝えるようにすれば、大きな抵抗なく「敬老の日」をお祝いできると思います。

●敬老の日はどうやってお祝いする?

→特にこれといって、決まったことをするというわけではありませんので、

 敬老の日には、日頃の感謝やこれからの長寿を願って、何か贈り物をしたり、家族で食事をしたり、といったことをするのが一般的かなと思います。

 贈り物として人気が高いのは、やはり好きなものがわかっているなら、お酒やお菓子類ですね。

 女性であれば、お花やバッグなどの小物も人気です。

 あとは、かわいい孫からの絵や手紙、写真などをフォトフレームに入れて贈るなども喜ばれますね。

 また、足腰が弱ってきた…なんて場合には、杖や買い物や散歩で出かける時に便利なシルバーカーなどの実用的なプレゼントもいいと思います。

 今日の今日で、プレゼントも用意できない…なんて場合は、電話の一本でも、「元気?」「変わりない?」という一言をきっかけにお話ししてみるだけでも喜んでいただけると思いますね。

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