「お彼岸」と「年忌法要」について

法事・香典返し

●お彼岸って何?

→春は春分の日を、秋は秋分の日を挟んで、前後3日を合わせた7日間のことをお彼岸と言います。

 最初の日が「彼岸の入り」、最終日が「彼岸明け」と呼ばれます。仏教では、お彼岸はこの世とあの世が近づく期間とされています。

 ちなみに、今年(2018年)の春のお彼岸の時期は、3月18日(日)が彼岸の入り、3月24日(土)が彼岸明けとなります。

●お彼岸には何をする?

→お彼岸には、仏壇を清掃し、お供え物をします。

 また、家族そろってお墓参りをし、先祖の供養をします。

 家族や親族なども集まりやすく、先祖を供養するタイミングでもあるため、命日がお彼岸の日程と近い場合は、この時期に年忌法要を行う方も多いようです。

 ただ、この時期はお坊さんも忙しいため、早めに日程の調整をしておいたほうが良いですね。

●お彼岸といえば…ぼたもち?おはぎ?

→お彼岸になると、ぼたもちやおはぎをお供えとして準備しますね。

 古来「赤色」には「魔除け」の力があるといわれており、小豆は祝の席や儀式の際にはお赤飯や砂糖をまぜてあんこにして捧げられてきました。

 その習慣から、お彼岸ではお餅には「五穀豊穣」を、小豆には「魔除け」の意味を込めてぼたもちやおはぎにして

 ご先祖さまへの感謝と家族の健康を願って墓前やお仏壇にお供えするようになったといわれています。

 春と秋で呼び方が変わりますが、基本的にはもち米とあんこを使ったお団子状のものなので、大きな意味ではあまり変わりはありません。

 違いと言えば、こしあんかつぶあんかの違いですね。

 呼び方が違うのは、春の花である「牡丹」と秋の七草「萩」からきています。

●年忌法要とは?

→年忌法要とは、節目の年の故人の祥月命日(しょうつきめいにち)に営まれる法要のことです。

 主な法要としては、人が亡くなると、初七日、49日、百か日と続いていき、初めての年忌法要となるのが、死後満一年の一周忌です。

 その年以降は、亡くなった年も数に含む呼び方となり、亡くなって2年目の年忌法要は三回忌になります。

 次から、七回忌、十三回忌、十七回忌、二十三回忌、二十七回忌、三十三回忌、三十七回忌、五十回忌、百回忌と続きます。

 一の位が三と七がつく年に法要をするというふうに覚えていただければ、比較的覚えやすいかと思います。

●年忌法要はいつまでやるの?

→一般的に七回忌以降は法要の規模を縮小していき、親族のみで法要を行う方が多いですね。

 そして、弔い上げと言って、「これをもって年忌法要を最後にします」という法要を三十三回忌とする場合が多いようです。

 弔い上げをすることによって、故人としてではなく「御先祖様」として祀られるようになります。

 中には五十回忌、百回忌まで年忌法要を続ける方もいます。

 それは、地域の習慣だったり、故人が有名な方だったりする場合が多いように思われますね。

●年忌法要は命日にやらなければいけない?

→年忌法要は、祥月命日(しょうつきめいにち)に行うのが本来の形ですが、現在では参列していただく方の都合も考えて、命日近くの週末に行われることが多くなっています。

 その際は、命日より早い日に繰り上げて行いましょう。

 また、冬に雪の多い地域などは、お墓にお参りに行けないことも多いので、雪が降る前に…、春になって雪が溶けてから…、などという場合もありますね。

●複数の故人の年忌法要を一緒に行ってもいい?

→本来は、それぞれ個別に法要を行うのが理想的ですが、なかなか時間的にも経済的にも難しい場合もありますね。

 例えば、亡くなった日は違うけれど、比較的命日も近い2人の故人が七回忌と十三回忌を同じ年に迎えるとします。

 そういった場合は、「併修」といって、年忌法要をまとめて行っても構いません。

 法要の日程は、命日が早い方へ合わせます。

 ただし、併修できるのは、一方の故人が七回忌以降の場合。

 少なくても三回忌までは個別にしっかりと故人を偲んでご供養していただきたいと思います。

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