結婚や出産、新築などのお祝いを頂いた際にはお祝いのお返し(=内祝い)をしますが、相手先や自分が喪中のときに内祝を贈っていいの??今回は喪中の時のお返しのマナーについて解説していきます!
そもそも喪中ってなに?
「喪に服する」=“故人を偲んで慎んで過ごす”期間のこと
その期間の長さは故人との間柄によりますが約半年~1年ほどです。一般的にこの喪中の間は結婚式や新年のお祝いなどの祝い事を控えた方が良いとされています。また喪中の期間のうち、仏教では故人が亡くなられてから四十九日を迎えるまで、神道では五十日を迎えるまでの期間を「忌中」といいます。「忌中」は“死の穢れを忌む(遠ざける)”という考え方から、家族が身につけている死者の穢れが他の人に及ばないよう、喪中期間でもよりを慎んで身を清める期間を指します。
内祝は贈ってもいいの?
四十九日を過ぎれば贈って大丈夫
「相手先が喪中の場合」「自分が喪中の場合」いずれの場合も内祝いを贈ることに問題はありません。お祝いを頂いた感謝の気持ちをきちんと伝えましょう。ただし、お返しをする時期は四十九日を過ぎてからにしましょう。喪中の期間のうち亡くなられてから四十九日を迎えるまでの期間は「忌中」にあたるからという理由もありますが、四十九日を迎える前は特に深い悲しみの中にあることや様々な手続き、法要の準備などに追われる期間でもあるため忌が明けて、落ち着いてから贈りものをするのが良いとされています。
喪中に内祝を贈る時に気を付けること
遅れる場合はお礼状を送る
内祝いを贈る時期はお祝いを頂いてから1カ月ほどを目安に贈るのが一般的ですが、その時期が喪中の期間にあたるという場合は先にお礼状を送るようにしましょう。お礼状でお祝いを頂いたことへの感謝とともに、四十九日が明けてから内祝いを贈ることを伝えます。お相手先が喪中の場合には相手を気遣う言葉を添えるとより丁寧です。
のしは「御礼」で付ける
通常お祝いをもらったお返しの「内祝い」でのしを付けるときは表書き(上の部分)には「内祝」や「結婚内祝」「新築内祝」などと書き入れますが、喪中の際に「祝」という字はふさわしくないため表書きには「御礼」と書き入れます。 また、結婚内祝いとそれ以外の内祝いの場合で使用する水引の種類が異なるため注意が必要です。結婚内祝いの場合は10本結びきり、それ以外の内祝いでは蝶結びののしを使用します。 のしを付けること自体に抵抗感がある場合はのしを付けないで包装のみでも大丈夫です。
避けた方が良いお返しもの
縁起が良くないといわれるものに加えて、相手先の気持ちにも配慮して弔事を連想させるものなどは贈るのを控えた方が良いでしょう。具体的な例と理由は以下のとおりです。
・刃物
はさみや包丁などの刃物は「切る」「縁を切る」と連想されるため
・くし(櫛)
読んだ時の音から「苦」「死」と忌み言葉を連想するため
・お茶や海苔
仏事のお返しでよく贈られる品物のため
・白いハンカチ
故人の顔に掛ける布を連想させるため。また、ハンカチは「手巾(てぎれ)」とも書くことから「手切れ」を連想させるため
・華やかなデザインやキャラクターもの
相手先が喪中の場合は特に通常の内祝いで選ばれることの多い華やかなデザインのものや可愛らしいキャラクターものは控えるのが好ましいです。鯛などの縁起が良いモチーフのものも相手先に気持ちに配慮して控えましょう。
喪中の内祝いにおすすめ
普通の内祝いでも何を贈るか迷いますが、喪中となるとより気を遣うため頭を悩ませている方も多いかと思います。ここでは最後に喪中の内祝いにこそおすすめのギフトをご紹介します!
カタログギフト 返礼品の定番ですが喪中の内祝いにもぴったりなんです!最近はひと口にカタログギフトといってもその種類はとても増えています。食べ物だけを載せたグルメなカタログギフトや特定の地域に特化したものなどがあり、相手に合わせて選ぶことができます。家族やご夫婦でそれぞれ好きなものを選んでもらえるようにあえてお返しの金額より低い金額のカタログを複数冊でお返し(1万円のお返しで5,000円のカタログギフト2冊など)する方も増えています。
タオルギフト
タオルギフトはデザインも豊富なことに加えて、「今治タオル」などの国産ブランドのラインナップも多く揃っていて内祝で人気の商品です。喪中の内祝いに向いている落ち着いたデザインのものも選びやすいのが嬉しいポイントです。タオルは消耗品ですがなかなか買い替えのタイミングが難しいという声もあるので、自分では買わないちょっと良いタオルを内祝いで贈ってみてはいかがでしょうか。