数珠(念珠)について

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●そもそも数珠とは?

→数珠、または念珠(ねんじゅ)とも言いますが、現在は「ご法要の際に持っていく」という感覚で捉えられていると思います。

 ですので、社会人の方であれば、とりあえずは持っているという方が多いですよね。

 ですが、そもそもの数珠の役割は、お念仏をあげる際、読む回数を記憶するためのものなんです。

 お念仏の回数を記憶するために、数珠の珠を指で動かして使用していたことが数珠の語源とされています。

 一方、念珠という呼び方は、数珠に念(思い、願い、祈り)を込めた物と言う意味から、このように呼ぶようになりました。

 この念珠という呼び方からもわかるように、ご法要の際のお道具という意味合いはもちろん、実は魔除け・厄除けのお守りとしての役割もあります。

●念珠はお守り?

→念珠は、持っているだけで功徳(くどく→ご利益)があるとされ、災いを取り除き、平穏や安らぎを得られると言われており、魔除け・厄除けのお守りとされています。

 ですので、ご法要の際だけ持っていくというのではなく、お念珠袋に収めて普段から持ち歩かれるとよいと言われています。

 念珠は持っている人の念がこもったものなので、人に貸したり、借りたりするものではありません。

 ご法要の際にきちんと自分のものを持っておくことはもちろん、お守りとして、ひとりにひとつ、あると心強いですね。

●数珠に違いはある?

→お坊さんが持っているような正式なもの、普段私たちが持っているような略式なもの、また、宗派の違いによっても長さ・形が異なります。

 数珠は多くの珠を繋いで輪にしたもので、珠の数は108個のものが正式とされ、宗派によって形が異なります。

 108珠の由来は、108の煩悩を消滅させる功徳があるからだといわれています。

 除夜の鐘と同じ数ですよね。

 この正式な数珠を、本連(ほんれん)数珠とか、二輪(ふたわ)数珠といいます。

 それに対して、現在では持ちやすくする為に珠の数を減らした、略式の数珠が一般的によく使われています。

 略式の数珠は、18~43個くらいの珠で作られていて、大きい珠の場合は数が少なく、小さい珠の場合は数が多く、数に決まりはありません。

 この略式の数珠を、片手数珠とか、一輪(ひとわ)数珠といいます。

 この略式のものは、すべての宗派でお使いいただけて、珠の種類や房の形も宗派による決まりは特にありません。

●数珠の持ち方について

→ご法要の際、数珠の持ち方には決まりがあります。

 座っているときは、左手首にかけておき、立って歩くときは、房の部分を下にして左手で持ちます。

 また、長い数珠の場合は二重にします。

 そして御焼香の時は、数珠の房を真下に垂らして、親指以外の4本の指にかけて親指で軽く押さえます。

 指を伸ばし両手をぴったり合わせましょう。

 一般的にはこれでOKですが、宗派や数珠の種類によってマナーが異なる場合もあります。

●なぜ左手?

→数珠は古代インドの時代に起源があり、左手に数珠を持つ理由も、インドの伝統的な考え方にその由来が隠れているようです。

 インドには、右手は清浄なる手、左手は不浄の手という考え方があります。

 例えば、インドでは右手でご飯を食べ、左手はトイレの時に使うとか、テレビなどで見聞きしたことありませんか?

 清浄の手である右手は仏さまを表します。

 左手は不浄を表し、どろどろとして感情を持つ私たち人間の世界を表していると考えられています。

 つまりは仏さまの右手と、そして人間の世界の左手が胸の前でひとつになり、仏さまと繋がる姿勢が「合掌」という姿になります。

 左手に数珠を持つというのも、不浄な人間の左手が数珠によって導かれ、仏さまと繋がることができるという意味合いなんですね。

 今回は、数珠・念珠についてお話しました。

 先月お話したパールのネックレスと違って、数珠は男女共に必要なものです。

 もし、お持ちでない方、もっと良いものをと考えていらっしゃる方は、ギフトプラザでも念珠を扱っております。ぜひ、一度ご覧になってくださいね。

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